第29回上映会『トガニ 幼き瞳の告発』
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トガニ  幼き瞳の告発

2011年/韓国/125分/R-18指定/監督:ファン・ドンヒョク/原作:コン・ジョン(『トガニ 幼き瞳の告発』翻訳:蓮池薫)/出演:コン・ユ、チョン・ユミ

 

 

[日  時]2012年12月2日(日)  ①10:30 ②14:00(30分前開場)

 

 

[講  演 1](社)横浜市聴覚障害者協会 理事 井上良貞さん

      「We Love コミュニケーションについて」12:40~12:50

 

[講  演 2]泉区福祉保健センター 岩田充宏さん

      「虐待を防止するために私たちが出来ること」12:50~13:30

      (講演はチケット購入者対象/質疑応答あり/手話通訳付き)

 

[会  場]横浜市西公会堂

      (横浜駅西口徒歩10分/相鉄線平沼橋駅徒歩8分/TEL045-314-7733)

 

[共  催]横浜市聴覚障害者協会

 

[後  援]横浜市教育委員会・横浜市健康福祉局

 

[入  場 料]一般・大学生・シニア:前売1,000円/当日1,300円

      (R-18指定=18歳未満の方はご覧になれません)

      横浜キネマ倶楽部会員:無料/賛助会員:800円

 

[電話予約]横浜キネマ倶楽部 045-332-2837 で受付中!

       横浜市聴覚障害者協会 045-475-2112 FAXのみ受付中!     

 

[プレイガイド]有隣堂伊勢佐木町本店 TEL045-261-1231

        高橋書店(元町) TEL045-664-7371

        シネマジャック&ベティ TEL045-243-9800

 

 [作品紹介]

 

この子たちの手を放したら、僕は父親には戻れない。


 「トガニ」…日本語に直訳すると“坩堝”(るつぼ)の意である。“興奮のるつぼと化す”“人種のるつぼ”など、日本では日常的に使われる単語でもあるが、本来の意味は高温処理をおこなう耐熱式の容器。出口のない密閉した空間で、ジリジリと焼かれていく想像を超えた恐怖と痛み――。本作の“トガニ=坩堝”は控えめに言っても、地獄そのものである。

 

 恩師の紹介で霧の美しい田舎街ムジン(霧津)の、聴覚障害者学校に赴任することになった美術教師のカン・イノ。妻と死別したイノは、後ろ髪引かれる思いで体の弱い愛娘ソリを母親に託し、1人濃い霧の中ソウルから車を走らせる。

 途中、車の事故をきっかけに知り合った人権センターの勇ましい幹事ソ・ユジンに成り行きで送ってもらいようやく到着した学校は、どこか異様な雰囲気に包まれていた。

 ニコニコと人当たりはいいが目の奥で人を窺うような不気味な校長、そして教職に就くための不正な金を平然と要求してくる校長と瓜二つの双子の弟=行政室長。何より生徒たちのおびえたような表情に違和感を覚えるイノ。「この学校は何かおかしい…」そんなイノの不審を裏付けるような出来事が、次々と起こる。

 職員室で平然と生徒を袋叩きにする男性教師、稼動している洗濯機の中に女生徒の顔をおしつけるという常軌を逸した暴行を加える女寮長。激昂したイノはぐったりした女生徒を入院させ、ユジンに連絡を取る。だがユジンが女生徒から聞き出した新たな事実は、複数の生徒たちが校長をはじめとする教師たちから、日常的に性的虐待を受けているというあまりにおぞましいものだった。怒りに燃えるイノはユジンらと共に、マスコミの力を利用し真実を暴くことを決意。だがその長い戦いがもたらす理不尽さと残酷さを、イノはまだ知らなかった…。

 

 原作は本国のポータルサイトDaumで半年間のオンライン連載を経て、09年、単行本出版に漕ぎ着けた、人気作家=孔枝泳(コン・ジヨン)の小説「トガニ」。映画が公開されるや460万人以上を動員、誰もがここに描かれている事柄が“実話”であるということに驚愕し、戦慄した。そして、国民の燃え上がる怒りは政府をも動かした。事件後ものうのうと教職についている加害者たち及び、彼らを守っている法律を変えさせ、ついには「トガニ法」という新たな法律を生みだした。問題を起こした学校は再調査され、廃校に追い込まれた。まさに、一映画が国を動かした瞬間だった。

 その甘いルックスから、明るく爽やかな役柄が多かったコン・ユ(「コーヒープリンス1号店」『あなたの初恋探します』)が、これまでのイメージを大胆に覆す熱演で主人公のイノに扮する。兵役中に原作小説に出会ったという彼が、映画化に向け自らアプローチしたという。愛する娘と傷ついた生徒たちとの間で、奇しくも葛藤することを余儀なくされる複雑な役柄を真摯に演じている。          (トガニ 幼き瞳の告発HP) 

 

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